不動産投資での収益が増えたり、資金繰りに余裕が出てきたりしたら、繰り上げ返済をするべきか悩む人は多いと思います。
繰り上げ返済は最終的に支払う利息を減らすことができるのがメリットですが、結論から言いますと、不動産投資用の物件に対しては、必ずしも有効な手段とは限りません。
むしろ、繰り上げ返済をするための費用があるなら、次の物件を購入するための頭金にした方がリスクヘッジになります。
それはなぜなのか、理由をご解説したいと思います。
不動産投資では繰り上げ返済はあまり有効でない
不動産投資が軌道に乗って資産が増えてきたら、残っている不動産投資ローンの繰り上げ返済にあてるという選択ができるようになります。
しかし、繰り上げ返済をすると、手元に残る資金が減ってしまいます。
ごく当たり前のことではありますが、それが不動産投資においての大きな問題につながることがあるので、注意が必要です。
不動産投資では繰り上げ返済はあまり有効でない理由①急な修繕などに対する費用が減る
賃貸用のマンションなどを経営していると、急な修繕などが必要になる場合もあるでしょう。
そんな時、手元資金が減っていると、迅速な対応に困ることもあり得ます。
また、手元に残る資金が減ると、急な修繕などが必要になったときに困る恐れがあるだけでなく、金融機関からの評価が低くなってしまう恐れもあります。
不動産投資では繰り上げ返済はあまり有効でない理由②不動産投資の拡大スピードが落ちる
一般的に不動産投資では複数の物件を管理することは、そのうちの1つの物件が赤字になってもほかの物件でカバーしやすいため、資産すべてに対するリスクヘッジになります。
例えば、所有しているのが1部屋だけだとその部屋から入居者がいなくなったら家賃収入はゼロになってしまいますが、10部屋あればそのうちの1部屋に入居者がいなくなっても、他の9部屋で取り返すことができるでしょう。
そのため、繰り上げ返済をしたことで手元資金が減り、次の投資ができなくなることは、大きな問題となります。
繰り上げ返済をする資金の余裕があるなら、次の物件を購入するための頭金にした方が、リスクヘッジとしては有効です。
まとめ
繰り上げ返済は、最終的に払う利子を減らせるためマイホームの住宅ローン返済においては有効ですが、手元資金が減ってしまうため、不動産投資用の物件に対しては必ずしも有効ではありません。
所有している物件の急な修繕の対応に困るといったリスクがあるほか、金融機関からの評価が下がってしまうこともあります。
不動産投資をしている人は、そういった点をあらかじめ知ったうえで、繰り上げ返済について考えてみてください。
株式会社T-ESTATEでは、名古屋市中心部の事業用不動産を多数取り扱っています。
気になる物件について何かご質問等があれば、お気軽にご相談いただけたらと思います。