不動産投資を行う際に、その物件に投資すべきかどうかの判断は非常に重要な事項の一つとなります。
どのような計算式を用いて、どのような判断をするのが的確な投資判断と言えるのでしょうか。
今回は投資判断に役立つNPVについてお伝えしていきます。
不動産投資判断に使うNVPとはどのような意味をもつのか?
投資判断をする上でよく用いられるのがNVP、正味現在価値です。
これはNet Present Valueの略で、投資によって得られる将来のキャッシュフローの現在価値から初期投資に掛かった金額を差し引いたものを指します。
簡単に言ってしまうと、1年前に500万円投資した物が現在のキャッシュフローで510万円になっていれば、VPNは50万円ということになります。
逆に初期投資の際に600万円投資しなくてはいけないとすれば、NPVはマイナスとなってしまうので投資はしない方が良いという判断になります。
詳細な計算方法は後程ご説明しますのでご安心ください。
似たような判断方法でIRP(Internal Rate of Return)法、内部収益率という投資判断があります。
こちらは初期投資として500万円投資して、1年後に550万円受け取ると利回り10%となり、プラス収益になるという投資判断です。
例えば企業などで資本制限がない不動産投資の場合は、企業価値を高めるためにもNPVを優先すべきと考えられます。
逆に資本に制限のある不動産投資の場合、まずその投資の効率性を優先しIRPを採用すべきと言われています。
不動産投資の判断に使うNPVとはどのような計算式で計算できるのか
NPVは「投資によるキャッシュフローの現在価値-初期投資額」という計算式で算出することができます。
ちなみに投資によるキャッシュフローの現在価値はDCF(Discounted Cash Flow)法で計算することができます。
DCF法は建物が年を追うごとに価値を下げていく反面、所持期間が長いほど生み出す金銭的価値が上がる点を現在価値として計算する方法です。
例えば1年目で100万円、2年目で150万円、3年目で150万円のキャッシュフローを生み出す資産を利子率5%で計算すると下記のようになります。
1年目 100万円÷1.05=95.2万円
2年目 150万円÷1.05×1.05=136.1万円
3年目 100万円÷1.05×1.05×1.05=86.4万円
95.2+136.1+86.4=317.7
つまりキャッシュフローの現在価値は313.7万円となります。
NPVはこれを元に計算をします。
例えば初期投資が250万円であった場合、「313.7万円-250万円」でNPVは63.7万円でプラスとなり、投資判断としてはポジティブに働きます。
まとめ
不動産投資の判断基準として比較的シンプルで計算しやすいNPVは、投資初期段階の判断基準としてよく用いられます。
一方、中長期的な投資判断には不向きであるというデメリットもあるため、他の方法と兼ね合わせながら判断していくと良いかもしれません。
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