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1棟アパート・マンション経営が赤字に…今すぐできる対策と売却すべきタイミング

毎月の通帳を見るたび、残高が減っていく。家賃収入だけではローンや経費を賄えず、貯金から毎月数万円を補填する日々が続いている。

「このまま持ち出しが続けば、いずれ資金が尽きてしまう」

1棟アパート・マンションを経営されているオーナー様の中には、そんな不安を抱えながら踏ん張っている方も少なくありません。

実は、1棟アパート・マンション経営の赤字には「問題ない赤字」と「危険な赤字」があります。減価償却費で帳簿上は赤字でも手元にお金が残るケースと、実際にキャッシュが出ていく赤字とでは、意味がまるで違うのです。

危険な赤字の原因を特定できれば、今すぐ取れる対策が見えてきます

この記事では、1棟アパート・マンション経営における赤字の原因と今すぐできる改善策、そして「対策しても改善が見込めない場合の判断基準」について、名古屋エリアで1棟収益不動産を専門に扱ってきた経験から解説します。

この記事でわかること
  • 「良い赤字」と「悪い赤字」の見分け方
  • 1棟アパートが赤字になる5つの原因と改善策
  • 対策しても改善が見込めない場合の判断基準
  • 赤字アパートでも売却できる可能性

あなたの赤字は本当に危険?まず確認すべきこと

赤字と一口に言っても、赤字だから全てが駄目というわけではなく、赤字の中でも「良い赤字」と「悪い赤字」があり、その意味は全く異なります。

良い赤字と悪い赤字|その違いとは

「良い赤字」とは、帳簿上の赤字(ペーパーロス)です。減価償却費という「実際には支払っていない経費」が計上されることで生じます。

減価償却費は、建物購入時にすでに支払い済みのため、新たに出ていくお金ではありません。しかし、会計上は毎年経費として計上できます。

年間のシミュレーションで見てみましょう。家賃収入が500万円、実際に支払う経費が400万円、減価償却費が200万円の場合、以下のように計算されます。

キャッシュフロー: 500万円-400万円=+100万円(手元に残る)

帳簿上の収支: 500万円-400万円-200万円=-100万円の赤字

このケースでは帳簿上は100万円の赤字ですが、手元には100万円のお金が残っています。これが「良い赤字」です。

一方、キャッシュフロー上の赤字(実質赤字)は、家賃収入から実際に支払う経費を差し引いてマイナスになる状態です。

例えば、家賃収入が年間400万円、実際の支出(ローン返済、管理費、修繕費等)が450万円の場合、以下のようになります。

キャッシュフロー: 400万円-450万円=-50万円(持ち出し)

これが「悪い赤字」です。

手元からお金が出ていく赤字は危険

キャッシュフローがマイナスの場合(悪い赤字)は、毎月の持ち出しが続く「本当に危険な赤字」です。

例えば、毎月5万円の持ち出しが続く場合、1年で60万円、5年で300万円も貯金から出ていくことになります。このように、手元から実際にお金が出ていく赤字は、放置すればいずれ資金が尽きてしまいます。

さらに減価償却が終わると節税効果が消え、税負担が急増します。現在進行形で持ち出しが発生している赤字は、将来もっと危険な状態に転じる可能性が高いのです。

1棟アパート・マンション経営が赤字になる5つの原因と改善策

キャッシュフローがマイナスになる赤字の原因を5つに整理し、それぞれに対する改善策を解説します。

原因1:小規模ゆえの空室

6〜12戸程度の小規模アパートでは、1〜2戸の空室でも収益への影響が大きくなります。8戸のうち2戸が空室なら、収益は25%減です。

こうした小規模アパートは、木造で単身者向けの間取りが中心となるケースが多く、遮音性や設備面で鉄筋コンクリート造のマンションに劣りがちです。その結果、入居者の入れ替わりが多くなり、原状回復費用がかさむうえ、空室期間も発生しやすくなります。

さらに、築年数が経過すると家賃も下落しやすく、同じエリアに新しいマンションが増えると、より条件の良い物件に入居者が流れやすくなり、空室が長期化するリスクも高まります。

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今すぐできる対策

まず、家賃設定の見直しから始めましょう。周辺相場と比較し、空室が半年続くより、月1万円下げて決まる方が収支はプラスになります。

募集条件の緩和(ペット可、敷金礼金ゼロ)も効果的です。木造の弱点を補う防音対策や、宅配ボックス、インターネット無料等の設備充実も検討してください。

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原因2:ローン返済負担の過大

家賃収入に対するローン返済額の適正比率は50%以内が目安です。返済比率が60〜70%になると、空室や修繕が発生した途端にキャッシュフローは赤字に転落します。

木造アパートは家賃水準が低めのため、空室時の返済負担の影響がより大きくなりやすく、担保評価も低く融資条件が不利になることがあります。

資金繰り改善策

ローン借り換えを検討してください。金利差が1%以上なら借り換え効果があります。返済期間の延長も選択肢で、月々の返済額を減らしキャッシュフローを改善できます。

管理委託費、保険料、共用部の電気代等の経費見直しも忘れずに。金融機関との交渉で一時的な返済猶予や元金据置も可能です。

原因3:木造ゆえの修繕費の多さ

木造・軽量鉄骨造のアパートは鉄筋コンクリート造より劣化が早く、外壁塗装は10〜15年周期、屋根防水も15年程度で必要になります。

築20年になると外壁・屋根・給排水管等の大規模修繕が一斉に訪れ、一度に数百万円以上の出費が生じます。数百万円規模の修繕費が発生すると、実質利回りが大きく低下する可能性があります。

計画的な修繕積立で資金ショックを防ぐ対策

長期修繕計画を作成し、家賃収入の5〜10%程度を毎月積み立てることが重要です。総家賃600万円なら月2.5万円積み立てれば、10年で300万円になります。

木造の修繕サイクルは外壁10〜15年、屋根15〜20年、シロアリ予防5年周期です。定期点検で早期発見し、相見積もりで工事費用を抑えましょう。

原因4:木造なら22年で終わる減価償却

木造アパートの法定耐用年数は22年で、鉄筋コンクリート造マンションの47年の半分以下です。減価償却期間終了後は帳簿上の経費が減り、税金負担が増加します。

減価償却費が年間100万円あった物件なら、その100万円分が丸々利益計上され、所得税・住民税で数十万円の追加負担が生じます。

税負担増に備える改善策

減価償却終了後に増える税負担額を試算し、その分を補う収益アップ策やコストダウン策を進めましょう。空室対策、固定費削減等と組み合わせて、キャッシュフロー全体を改善します。

節税目的で保有していた場合は、減価償却終了後の売却も視野に入れてください。建物価値がほぼゼロでも売却可能です。

原因5:サブリース契約による収益悪化

保証賃料は2〜5年ごとに見直される契約が多いのです。「30~40年一括借り上げ」でも賃料は下がりうるのが実情です。

また借地借家法上、オーナー側から正当事由なく解約できず、高額な違約金を請求されるケースもあります。

収益を取り戻す契約見直し対策

契約書で解約条件(何か月前通知か、違約金はいくらか)を確認しましょう。サブリース契約の解約・自主管理への切り替えを検討します。

満室にすれば、サブリース会社に取られていた手数料分(家賃の10〜20%程度)がオーナー様の手取りに戻るのです。家賃保証額の見直し時期や幅の事前取り決めも可能です。

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対策しても改善が見込めないケース

原因に応じた対策を行えば改善が見込めるケースも多いですが、以下のような場合は対策にお金をかけても回収できない可能性が高いです。

築20年超で大規模修繕が控えている

築20年前後は、屋根・外壁・給排水管といった高額パーツが更新時期を迎えるタイミングです。修繕にお金をかけても、数年後に売却することになったら回収できません。

修繕に大金を注ぎ込んでもペイできないなら、いっそ「修繕しないまま」売却し、修繕は次のオーナーに託す判断もあります。修繕費用と売却価格を比較し、「今売る」方が得なケースも多くあります。

立地が悪く需要回復が見込めない場合

駅から遠い、人口減少エリア等、立地に根本的な問題がある場合は対策の効果が限定的です。地方や郊外ではそもそも賃貸需要が薄く、築古になればなお空室だらけになります。

将来的にさらに需要が減る可能性があるなら、思い切って売却し資金を他に振り向ける方が合理的です。その土地には他の活用法(例:更地にして戸建用地等)がある可能性もあります。

返済比率が高く空室が埋まらない

返済比率が60%を超え、かつ空室が慢性的に続いている場合、少し空室が出ただけで即赤字になります。対策を行っても空室が埋まらず、ローン返済の負担が減らせない状況では、毎月の持ち出しが続きます。

資金が尽きる前に売却を検討すべきです。赤字を垂れ流すより、損失を最小限に抑えてリスク回避をすることが重要です。

該当する場合は専門家に相談して売却判断を

以上の3つのケースのいずれかに該当する場合、対策にお金をかけるより「売却」という前向きな選択肢を検討すべきです。

今後も事業環境が厳しく、持ち続けるとさらに損失が拡大する恐れが高いからです。適切なタイミングで資産の組み換えをするのは賢明な経営判断です。

まずは物件の現在の価値を正確に把握し、早めに専門家に相談して適切な判断材料を得ることが重要です。売却するなら一日でも早い方が高く売れるのが基本です。

赤字の1棟アパート・マンションでも売れる?T-ESTATEの売却サポート

「赤字物件は売れない」と思い込んでいるオーナー様も多いですが、実際には購入検討者がいる可能性があります。

投資家は利回り重視|価格次第で赤字物件も買い手が見つかる

オーナー様にとっては赤字でも、購入価格次第で投資家には魅力的な物件になりうるのです。投資家は「現在の収支」ではなく「購入後の利回り」で判断します。

例えば、現在赤字の物件でも、価格を下げて表面利回りを10%以上に設定すれば、購入を検討する投資家が出てくる可能性があります。購入検討者は満室想定利回りベースで物件を評価することが多いため、現在の赤字よりも将来の収益性を重視するのです。

築古でも土地の評価額が高ければ売却できる

築古アパートは建物価値が低くても、土地の評価額が高ければ売却可能です。築30年以上の物件は建物自体の評価は急激に下がり、ほとんど土地の価格に近い水準で取引されることも少なくありません。

都心部や人気エリアの土地であれば、更地にして再開発・建て替えを前提に土地値で、購入検討者が現れる可能性が高くなります。

T-ESTATEなら全国5,000件超の法人・投資家様等の顧客ネットワークで購入検討者を迅速にマッチング

T-ESTATEは名古屋エリアで収益物件・事業用不動産に特化しており、全国5,000件超の法人・投資家等の顧客ネットワークを常時接点をもっております。

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仲介だけでなく、状況に応じて直接買取する柔軟さもあります。まずは無料査定・無料相談からご利用ください。

まとめ:赤字の原因を見極め、最適な選択を

1棟アパート・マンション経営の赤字には「良い赤字」と「悪い赤字」があります。原因を特定し、原因別に対策を行うことで改善が見込めます。

この記事のポイント
  • 「良い赤字」と「悪い赤字」を区別する
  • 原因を特定し、原因別に対策を行う
  • 対策しても改善が見込めない場合は早めの売却を検討
  • 赤字物件でも価格次第で買い手が見つかる可能性がある

キャッシュフローがマイナスの「悪い赤字」の原因は、空室率上昇、ローン負担過大、修繕費、減価償却切れ、サブリース契約による収益悪化の5つです。「良い赤字」と「悪い赤字」を区別し、原因を特定して対策を行うことで改善が見込めます。

しかし、築20年超で修繕ラッシュが控えている、立地が悪く需要回復が困難、返済負担が重すぎて身動きできない。そうした場合、売却も前向きな選択肢として検討すべきです。

赤字物件でも、購入検討者投資家は利回り重視で判断するため、価格次第で売却できる可能性があります。T-ESTATEは名古屋エリアで収益物件・事業用不動産に特化した不動産会社です。全国5,000件超の法人・投資家様等の顧客ネットワークを駆使し、迅速にマッチングできる強みがあります。

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この記事を書いた人
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棚川 有里(不動産仲介事業部 営業)

名古屋エリアを中心に、収益物件・事業用不動産(1棟アパート・1棟マンション・ビル・事業用地など)の売買と、貸店舗・事務所などの賃貸を担当。まずはお客様のお話をしっかり伺い、「高く売りたい」「早く売りたい」などのご希望に合わせて、無理のない進め方を提案する。隣地所有者への提案をきっかけに同時売却へつなげた事例もあり、利益を伸ばしつつリスクを減らす支援を大切にしている。
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